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NS400R タコメーターノイズ

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SP-TDCはほぼ出来ましたが、タコメーター信号にノイズが入ってるのでその確認をやってみました。

タコメーター信号にノイズが入ってうまく動かないというのは、実は結構ある問題です。
SP-TDC側でいくら対策をとっても、車体や配線によってはノイズが入ってしまう場合があります。
今回は車体が目の前にありますし、運良く(笑 タコメーターがちゃんと動かないのでじっくり検証してみました。
このNS400Rは、オーナーさんに聞いたところノーマルCDIのときでもタコメーターが暴れてしまうので
メインハーネスに対策を施してあるとのことでした。
試走したときにはちゃんと動いていましたが、10000rpmを超えると少し暴れることがありました。
SP-TDCにしたところ、こんな状態です。
吹け上がりいいじゃん♪ ってわけじゃなくて、ノイズで振り切っちゃってます(笑
ノイズというと目に見えないし、なんとなく勘とかセオリーで直す的なイメージですよね。
シールドするとか、1点アースするとか ですね。
でも実際はちゃんとノイズ源を特定しないとしっかりとは直らないものです。
ということで、実際のタコメーター信号がどうなっているのか、オシロスコープで見てみましょう。

おぅっ、ひどい(>_<)
上のグラフがピックアップ信号です。
信号があるところでクランク1回転です。
下のグラフがタコメーター信号で、でっかい山が本来の信号、ちいさい山は全てノイズです。
回転があがるとこのノイズが大きくなって信号として判断してしまうので急にメーターを振り切ってしまいます。
次にタコメーターへの配線を、別の配線で直接引っ張ってみます。

こんどは上のグラフだけで、キレイな波形になっています。
ということは、メインハーネスのどこかでノイズを拾っているということになります。
ただ、ノイズ混入なので断線とか接触不良とかだけではありません。
試しに、別配線でもメーインハーネスにただ巻き付けて同じ経路にしてみました。
こんな感じで。

ノイズは小さいものの、同じ波形が出てきました。
配線を巻き付ける場所をずらしていけば、ノイズ源が何でどこで混入しているかがわかります。
また、クランク1回転にノイズの山が6個あることからも、ジェネレーターがノイズ源であることがわかります。
ジェネレーターの中でもエキサイタコイルがノイズ源でした。
エンジンから出ているエキサイタコイルのカプラーを外してみると・・・

ノイズは無くなりキレイな信号波形になりました。
これでノイズ源とどこから混入するのかはわかりました。
で、どう対策するのかです。
エキサイタコイルの配線は、エンジンから出てきてカプラーで接続しメインハーネスに入ります。
そこからCDIユニットまで全てメインハーネスでした。
エキサイタコイルは300V程度のパルスなので、メインハーネスに一緒に入っている線にノイズとして乗っかります。
このNS400RはCDIユニットをテールカウルに移設してあるので、その距離がさらに伸びているため
ノーマルCDIでもタコメーター線にノイズが乗り暴れていたと推測できます。
では、この車体だけの問題なのか。
ノーマルの状態であればタコメーターが暴れることはないと思いますが、ノイズが無いわけではなく
誤動作に至らない程度のノイズはあると思われます。
マイコンを使ったデジタル進角になっている車体だと、エキサイタコイルの配線はメインハーネスとは別に
なっていて、配線にヨリも入っていてノイズ対策してあります。
また、プラグもR品番の抵抗入りになっていて点火ノイズを低減するようになっています。
NS400Rにはマイコンは使われていないようで、メインハーネスもノイズ対策を意識したものにはなっていないし、
プラグもR品番ではありません。
プラグはR品番に替えればいいですが、メインハーネスは変えるわけにはいきませんよね。
SP-TDCはフルトラ点火なので、そもそもエキサイタコイルは必要ないのでカプラーで抜いてしまえば
いいんですが、ノイズ源はそこだけではないので出来るだけメインハーネスは使わないほうが良さそうです。
当初は接続が簡単なようにCDIユニットのカプラーで接続するようにしましたが、できるだけSP-TDCの
ハーネスで直に配線するように変更しました。
これでNS400Rの電装がずいぶん現代のものに近づきました(^-^)
さて、残るはバキュームセンサーです(^^)/