NS400R バキュームセンサー ん~もうちょっと(>_<)"> NS400R バキュームセンサー ん~もうちょっと(>_<)">

NS400R バキュームセンサー ん~もうちょっと(>_<)

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さて残るは3D点火マップのキモ、バキュームセンサーです。

あとちょっとなんだけど、天気が(^_^;)
まぁ、この時期の新潟は晴れの日があるだけでも奇跡なんですけどね。
でももうちょっとだけ走らせてほしい(>_<)
2stでバキュームセンサーは無理だろ!? ってよく言われます(笑
それもその通りで、確かに4stようにはなりませんので普通にバキュームセンサー使ってては確かに無理です。
だからといって、スロポジなんか使ったらもっとダメなのです。
2stの場合、アクセル開度とシリンダーに入る混合気の量は全く比例しないのでどうにもなりません。
でも、SP-TDCではバキュームセンサーを普通には使ってないので大丈夫なのです(^^)/
今回はせっかく車体もお借りしてるので、そこら辺をとことん突き詰めてみました。
ちょっと難しい話ですが、こちらのオシロ波形をご覧ください。

これは約7200rpmのときのバキュームセンサーの波形です。
表しているのはインマニ内の気圧で、高いところが気圧が高く、低いところが気圧が低いという状態です。
なのでこのグラフは2回吸気したグラフです。クランク2回転ですね。
吸気の脈動がよくわかります。
次に約7800rpmの波形です。

同じく山、谷にはなってますが、さっきの7200rpmの波形となんか違いますよね。
下降していくグラフがさっきより滑らかで、谷が深くなってるんです。
グラフが下降しているところが吸気しているところで、滑らかということはそれだけスムーズに混合気が
流れていると推測できます。
また谷が深いということは気圧が下がっているということなので、エンジンがさらに吸おうとしている状態です。
この二つのグラフは、時間にして0.2秒くらいの差なんですが、ずいぶん違いますね。
実はこれ、ATACが作動する直前と直後のグラフなんです。
見てのとおり、ATAC差動前は吸えなくなっていて、作動後は急激に吸っています。
ということは、もう少し低い回転でATACを差動させたほうが良いことがわかりますね。
こんな感じで、2stだってバキュームセンサーの脈動を見ればいろいろわかります。
じゃあなんで2stにバキュームセンサーは無理といわれるのか。
普通バキュームセンサーは脈動を抑えてできるだけ平均化して使います。
そこに無理な理由がありまして、もう一度、上のグラフをご覧ください。
水色の線が大気圧ラインになってまして、グラフは大気圧をはさんで上下しています。
なので、平均化するとほぼ大気圧になってしまうんですね。
大気圧をはさんで上下するって、どうゆうこと?? なわけですが(笑
吸気しているときは、もちろん大気圧より低く負圧の状態ですが、吸気していないときは逆に大気圧より高くなってます。
わずかですが加圧した状態なんです。
計算してみたところ、9000rpmあたりで高負荷のときだと0.1~0.2キロに相当するようです。
ターボでも0.7キロくらいだそうですから、ちっこいターボほどの威力ですよね。
これが脈動と空気慣性で起きるんだから、2stってすごいですよね。
ちなみに、シフトチェンジしてる最中の波形はこうなりました。

スロットルを戻した瞬間ということですが、このようにキッチリ大気圧までしか上がらず加圧することはなくなります。
ということで、バキュームセンサーを使っても平均化したのではわからないわけです。
また、アクセル開度を拾うスロポジでは、こんな加圧した状態は全くわかりません。
ようするに4stと同様の考えでは、実際の混合気量は正確に把握できないのです。
これが2stでインジェクションが難しいといわれる原因ではないかと思います。
点火でも混合気量を正確に把握することは重要です。
これだけ状況によって吸入する混合気の量が激変するわけですから、シリンダー内の圧力変化は4stの比ではないことになります。
パワーバンドに入ると混合気量が急激に増大するので、シリンダー内の圧力が高まるため遅角させる必要があるとも言えますね。
さて、SP-TDCではこのバキュームセンサーの値からエンジン負荷率を計算するんですが
その方法は企業秘密です。企業じゃないけど(笑
試走を繰り返して実情に合うよう計算式を微調整しているところです。
とりあえず、空ぶかしではこんな動きをします。
ゆっくり開ければ負荷率は低く、ガバ開けだと高くなります。
で、回転が落ちてくるところはマイナス負荷になってます。
これがパワーバンドに入るところや、ATACが作動する瞬間などが問題なければOKなんですが(^^ゞ
少しの晴れ間を狙って、検証してみます。