もう一台のお預かり車両、MACHⅢ H1Bです。
こちらもSP-TDC V180も装着して頂いたんですが、不調のためお預かりしました。
H1Bはポイント式なので、そのままではV180を装着することはできません。
ポイントを全撤去してピックアップコイルを付ける必要があるんですが、H1Bはポイントの奥にジェネレーターがあるのでスペースが無く、またジェネレーターのノイズをもろに受けてしまうのでピックアップコイルを付けることができませんでした。
なので近接センサーという小さいセンサーでピックアップ信号を拾うようにしていたのですが、残念ながら熱でセンサーが誤動作してしまうという問題が発生しました。
今までは車体を見ることができないまま製作していたのでこういった形式になっていたのですが、今回は車体をお借りすることができたので、この機会に根本的に解決したいと思います。
3D CADでも設計していたんですが、現物でどの程度スペースがあるのか計測してみました。
アナログな粘土作戦です。
ピックアッププレートに粘土を盛ってカバーをかけます。
ほぼ以前に計測したとおりですが、なんとかいけそうな感じです。
近接センサーから一般的なピックアップコイルに変更してみます。
小さめのピックアップコイルならスペース的にはいけそうです。
ノイズが心配ですが、現車があればなんとかできるでしょう。
まずは、ピックアップコイルにすると高さが出るので、製作したピックアップローターを延長します。
ただスペーサーをかませばいいわけじゃなく、ここは正確に作らないとローターが偏心してしまうので慎重に削り出しました。
あとは以前製作したピックアッププレートを追加工してピックアップコイル仕様に変更です。
では取り付けていきましょう。
まずポイントを全撤去します。
プレートも交換しますので、発電用のブラシも一度取外します。
つぎにV180のピックアッププレート&ピックアップコイルを取り付けます。
あとで位置調整するので、この時点では仮締めにしておいてピックアップローターを取り付けます。
左シリンダーが上死点でローター&ピックアップコイルが↓の位置になるように、プレートを回して調整します。
あとは発電用のブラシを戻して完了です。
カバーとピックアップコイルのクリアランスは1.5mmくらいあるので、個体差があっても大丈夫・・・じゃないかな!?
このあとV180本体の回路を一旦ピックアップ仕様に変更してノイズの確認をしてみました。
が、以外にも問題になるようなレベルではないようです。
もっとも、ノイズが問題だったのはV120のころで、あれからずいぶん回路もアップデートしてるのでV180の回路では問題はないようです。
ではでは、実車テストとまいりましょう。
始動性はどんなもんか。
免許もない、バイクに乗ったこともない、えりちゃんにキックしてもらいました(笑
人生初キックがMACHⅢです。
見ての通りのへっぴりキックですが、それでも始動するのでこれ以上の始動性はないのではないでしょうか。
たぶん誰でもMACHⅢを始動させられると思います。
またMACH乗りのみなさんに怒られるかな(笑
走ってみたらどうでしょうか。
こちらはV180のアプリ画面でどうぞ。
慣れてないので走り出しがヘタクソですみません。
とってもスムーズで乗りやすかったです。
動画にはありませんが5000rpm以上はもちろん強烈でした。
強烈は強烈なんだけど、90年代のそれとは違ってて、MACHⅢのほうがいつまでも乗っていられる感じでした。これならツーリングも楽々な感じです。
ということでMACHⅢもオールアップです。
SP-TDC V180 MACHⅢ H1B セット Ver2の完成です。
コメント
はじめましてこちら福岡にて750ssを所有しています。畠中と申します。
ブログで750ssのピックアップ試作品❓を観ました。
販売されているのでしょうか?
ご返事をお待ちします。
はじめまして。
マッハ用のSP-TDCは、H1B用とH1D用を販売しております。
この記事で紹介しているのがポイント式のH1B用です。
H1Dはノーマルのピックアップコイルを使用したタイプになります。
こちらで販売実績がある750ss用はH1Dと同じ形式でしたので、ピックアップ部分はノーマルを使用しました。
どんどん進化してますね!凄いです!!
ありがとうございます。
車体さえあれば何とでもなるんですが、こんな車体はなかなか見れませんね。
ご無沙汰しています。
ピックアップ周り、すごくコンパクトですね~。
走行動画を見て気づいたのですが、
点火時期は固定のままの走行だったんですか?
お久しぶりです。
点火時期はノーマル同等の固定進角のままテストしました。
進角マップセッティングはオーナーさんのお楽しみにしておきました(笑
粘土で形取りするのが、歯科衛生士が
差し歯や入れ歯のための形取りに似て
いるなあと思って見てました。
口腔という容積が固定している中に
義歯をいれるための作業にも似てる
という印象です。
素人のキックで、一気にエンジン始動
というのは、旧車では珍しいと思って
いるライダーが多いため、これはウリ
になりますねえ。
粘土はまったくそんな感じですね。
アナログですが、これが一番確実です。
旧車ってやっぱりそんなイメージですかね。
キックしてる本人はマッハ欲しいっと言っております(笑
初期型マッハ KA500SSの事例とかありますか?
残念ながら初期型はまだ事例がありません。
車体があれば設計は可能ですのでご検討ください。
こんにちは、以前からブログを拝見させて頂いております。九州、長崎のマッハ乗りです。ただいまジェネレーターコイルとステーターコイル両方とも壊れてしまい、リビルトの方法を模索しております。車両はh1bでボイヤー のフルトラを使用しておりましたが、sp-TDCの導入を検討しています。貴社のほうではコイルの巻き直しもしておられるのでしょうか?依頼先を1つにできればと思っておりますので、宜しかったら詳しく話をお聞かせ願います。
SP-TDCのご検討ありがとうございます。
こちらではコイルの巻き直しは行っておりませんが、
お預かりしてこちらから外注に出すことは可能です。
こんにちは。
私もマッハのh1bが欲しかったのですが、ポイントコンタクタが現在製造されていなかったので諦めていました(T_T)
それでも、色々見てましたら、コッキーネットさんのこの商品を見つけて!!!
あまり電装系詳しくないのですが、ポイント全撤去してと書いてあるのを見ますと、ポイントコンタクタは不必要ということで良いんですか?
masa様
こんにちは、コメントありがとうございます。
そうなんです!!
ノーマルのポイント部分は使いません(^^)/
すべて紙ヒコーキ。オリジナルのものに
交換していただきますので
マッハH1Bに乗れますよ。(^^♪
ぜひぜひご検討よろしくお願いします。