最近、ブログで紹介してるからなのかノートPCのヒンジ修理のご依頼がチラホラ増えてきました。
ノートPCのヒンジって本当よく壊れるんだけど、パーツだけの取り寄せはほとんどできないのでメーカーに送っての修理になります。
当然費用も高いので、新しいパソコンを買った方が安いのでは!? ってなっちゃいますね。
海外メーカーだとそもそも修理を受けてくれない場合も多々あります。
ヒンジが壊れてるだけで動作になんの問題もないと、買い替えるのも躊躇しますよね。
なんとかヒンジだけ直らないかな(>_<) そう思いますよね。
気持ちはよくわかるので、できる限り修理するようにはしてますが、こういう事情なので修理が新しいパソコンが買えるような金額になっては何の意味もなくなってしまいます。
どうやって安く仕上げるか、そこが毎回の悩みどころです。
今回のPCは、HP 15-bs008TU っていうパソコンです。

おぅっ! これは重症ですね、左側が完全に外れちゃってます。
まずは中身を確認。

ワオッ! ディスプレイ側もキーボード側も、どちらも崩壊しちゃってます。
さらに、カメラも最近映らなくなったとのことなので確認してみると・・・

運悪く壊れた左のヒンジ側にケーブルが通っていて、擦れてカメラの配線が切れてしまってます。
これはかなりの重症ですね。
さてどうやったら安くできるでしょう・・・
とりあえずカメラは修理するよりも外付けWEBカメラの方が格段に安いので、内蔵カメラは摘出するだけにさせてもらいました。
問題のヒンジですが、ディスプレイ側、キーボード側の両方の修復になります。
最小限の修復となると、こんな感じかな。

左のディスプレイ側はケースの崩壊が激しいのでプレートみたいなものをあてがって、右のキーボード側はキーボード面にネジが飛び出るわけにはいかないので底側のケースに穴をあけてネジを追加する。
これで最小限かな~。
あとは見た目ですね。
見た目が悪くなるから、なるべく表にネジがでないようにしたいですよね。
3D CAD で金具を設計してみます。

で、このアルミブロックから削り出します。

フライスで削り出した金具がこれ。

表に出る面はヘアラインにしてみました。

ん~、こんな感じかな。
ディスプレイ側のケースに穴を開けて、この金具を差し込んで裏でヒンジを止めました。
組み立て中は必死で画像がありません(笑
こんな感じに仕上がりました。

表から見るぶんにはなんの変化もなくピシッとしました。
ケース底には1本だけ追加したネジが見えます。

一番目立つディスプレイ裏はこうなりました。


ネームプレート風にしてみました。
ケースの角が割れてますが、そこまで直すと高くなっちゃうのでそのままにしました。
今回のパソコンはケースの劣化でボロボロ崩れる感じだったので難手術でしたが、どうにか予算内でおさめることができました。
見た目には出来る限り気をつかって直してるんですが、毎回どうかなぁって心配になりますね。
今回のお客様からもOKを頂きましたのでホッと一安心です。
ありがとうございました。



コメント
ナイス!
ありがとうございます!