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今回はRG400γ改にSP-TDC装着例の紹介です(^^)
これは、はちろくやろうさんのバイクでして、ご本人の了解を頂きましたんで
製作途中を紹介したいと思います♪
RG400γは、2st4気筒っていうバケモノエンジンですね。
点火系は、1ピックアップ2突起・・・ っていうか2ヘコミ?! という独特のローターのようです。
これは2st多気筒にはよくあるピックアップコイルはひとつで、突起が2個あるというタイプです。
こういう組み合わせのローターは、進角はアナログ進角で4気筒とも同時に点火します。
点火方式はAC-CDIですね。
これを、はちろくやろうさんはSP-TDCの仕様にご賛同頂きまして
ノーマルとは違う点火となってます。
まず、このローターではデジタル進角は出来ないので6突起に変更です。
RG400γのローターはクランクについてるのかな?!
とにかく、エンジン全バラしないと見れない位置のようなので、
フライホイールを加工して新造します。
この場合、いつもは赤外線ピックアップにして加工が簡単なようにするんですが
はちろくやろうさんは、その辺の加工が得意ということで、ピックアップコイル仕様です。
ということは・・・
フライホイールを削り出して6個の突起を加工されました。
スゴッ(@_@;)
こんな感じで、本来は無いフライホイール外周に突起を彫って、ピックアップコイルを装着してあります。
それから、点火方式はAC-CDIを廃止してフルトラ点火です。
これも2stには点火力の強いCDIが有利・・・
という神話は違うんじゃないのか?! という意見にご賛同頂きまして(^^ゞ
実際にプラグの火を見ると、一目瞭然でフルトラのほうが巨大な火なんで
2stだってフルトラのほうがいいんじゃないのかっていうことです。
それと、4気筒同時点火を2気筒ずつのグループ点火になってます。
そんで、現在の状態はエンジン始動まできたとのことです♪
詳しくはご本人のブログに載ってます(^^)b
はちろくやろうさんのお話だと、やっぱり点火が強いってのが音でわかるそうです♪
今のところの問題は、5500rpm以上廻らないのと、
エンジン始動してしまうとパソコン、コントローラーが使えない ってことです。
でも♪
問題といっても、車種専用のセミオーダーで作ってますので
この程度の問題はあたりまえ(笑
これから調整していくのです(^^)b
ここからは、はちろくやろうさんに詳しい状況と、オシロ計測をやってもらって
原因を探っていきます。
まず、ピックアップローター(フライホイール)を自作加工されてるので
ピックアップ波形から検証します。
これはSP-TDC装着前に、事前に波形を送ってもらいました。
すごくキレイな波形ですね♪
だけど、幅の広い突起の始めのほうに小さな波形が出てますね。
これは加工の際に、間違って刃を当ててしまったキズだそうです。
これはちょっと問題になってきそうなので、はちろくやろうさんに修正していただきました。
修正後は、小さい波形もなくなり、キレイな波形になりましたよ。
ところが、実際エンジンをかけてもらうと5500rpmまでしか廻らないそうです。
最初は進角が合ってないだけではないかと思いました。
2stはパワーバンドに入ったら急激に遅角させるので、それかと思ったんですが
RG400γはアナログ進角なんで、それほど急激な遅角ではないはず。
それでも廻らないとのことで、さらにオシロ計測。
おや?
SP-TDC装着前にとってもらった波形と少し変わっていますね。
フライホイールのキズによる波形は消えていますが、突起間の0V付近の波形の乱れが大きくなってます。
ピークの電圧も低くなってますね。
ピックアップコイルのギャップを変えたか、フライホイールを何か変えたんでしょうか。
もっと回転を上げた波形は・・・
ん~ やっぱり突起間の乱れが大きくなってきます。
拡大してみましょ♪
やっぱりです。
ブルーのラインが信号として判断するラインで、矢印のところの波形がせまってきています。
これは4800rpmなんで、これ以上回転が上がって波形が大きくなると判断ラインにかかってしまいますね。
そうすると、6突起以外にも信号があると判断してしまって誤動作してるんですね。
結果、5500rpm以上廻らないってことですね。
これはたぶん、フライホイールの突起じゃないところが浅くてピックアップコイルが検知してしまってるようです。
この程度なら、SP-TDCの回路を少し調整すれば改善できそうです♪
あとは、エンジン始動時にパソコンとコントローラーが使えない問題。
これは、原因が動画に映ってました(^^)
動画を良く見ると、ところどころ音飛びがあります。
これはカメラにノイズが入ってるんですね。
カメラに入るほどのノイズなら、SP-TDCもノイズで誤動作してるんでしょう。
これも良くある話で、回路に詳しい方々からご指摘を頂いているところです。
SP-TDCはノイズ対策回路が甘いんじゃないかと(^^ゞ
確かにSP-TDCはノイズ対策や保護回路が少ないです。
でもこれは、うちのお店の製作ポリシーでして(笑
裏づけのとれない回路やプログラムは誤動作の元!
なので、一般的には とか、 普通は っていう回路やプログラムは一切入れないのです。
回路ではコンデンサ1個、抵抗1本まで動作原理や効果がはっきり検証できた回路しか入れていません。
それでノイズ対策や保護回路が少ないんですね。
現状でも、むき出しの基板から2~3センチのところで
プラグをスパークさせても誤動作しない程度には対策しています。
それでも、こうやってノイズで誤動作するのは、アースの取り方か抵抗無しプラグを使った場合です。
それでも大丈夫なようにすりゃいいじゃないかって話ですが(笑
それでお高くなったら困るでしょ(^^)b
もちろん、これ以外のノイズで誤動作することがわかれば対応しますし、
V120では気休め程度ですが、ケースをプラスチックからアルミにしました(^^)
ちょっと脱線しましたね(^^ゞ
ということで、はちろくやろうさんのはピックアップ波形をもう少し調整すれば
高回転までカーーンと廻りそうです(o^∇^o)
2stはあまり実績がないので、是非 成功させて
2stでもフルトラ、デジタル進角は有効だってことを立証したいですね(^^)
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