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Z1100GP 初期セッティング

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ウオタニ対策もできたので、テストを兼ねてZ1100GPの初期セッティングをやってみました(^^)/

1100ともなると公道走行では常用回転域だけのセッティングしかできないし、もともとのキャブの状態を知らないので比較もできないのが残念ですが(^^ゞ
数少ない大型バイク経験でいいますと、750cc以上にはなってきた状態かと。
といっても乗ったことあるのは教習所のCB750 RC42、NC750、Z750GPくらいなので
大してあてになりませんね(笑
これじゃ何の参考にもならないので、おれよりは大型バイク経験豊富な幼馴染のくるまやにも乗ってもらいました。
ヤツのインプレでは、ゼファー1100よりは十分パワフルじゃないかってことでした。
十分1100cc以上に感じられるとのことです(^^)/
で、これでベストセッティングかというと、乗った感じ6割セッティングかなといったところです。
というのも、今回の最終的なマップは、点火が↓これ。

燃調が↓これ。

まだまだ、どっちもベタベタの2Dマップなのです。
伸びしろアリアリです。
これでもインジェクションセッティングの経験がないくるまやの感覚だと
「もうだいぶ点火・燃調はベストじゃないか!?」
ということです。
しかも、キャブっぽいフィーリングで乗ってて楽しい感じだってことでした(^^)
こんな簡単なマップで、そこまで走ってしまうのがSP-TDCの特徴で、スロポジを使わずバキュームセンサーを
使ってることが大きな要因です。
一般的なDジェトロ方式ではこんなことにはなりません。
バキュームセンサーを使ってるといっても、Dジェトロ方式とはちょっと違うからこんなことができるんですね。
燃調マップをグラフにすると・・・

縦軸が噴射時間、横軸がエンジン負荷です。
どの回転数でもこれと同じになっててるので、例えば2000rpmで負荷30%のときも5000rpmで負荷30%のときも同じ噴射量ということです。
負荷に対しての噴射量のグラフがほぼ一直線になるということは、負荷と噴射量がほぼ比例しているということです。
負荷をどうやって拾うかが問題で、スロポジで拾ったらこんなふうに比例はしませんし、Dジェトロでもここまできれいに比例はしません。
SP-TDCでのセンシングの仕方だと、こんな感じで比例します。
これがこんな簡単なマップでも走ってしまう理由なんです。
では、ざっくりセッティングの様子をご紹介しますね。
まずアイドリングの噴射量を決めます。
これはわりと簡単で、ちょうどいい燃調になると回転が上がって排気ガス臭さが無くなるのでA/Fセンサーが無くてもそこそこわかります。
で、燃調マップは負荷に対して一直線になるように10%~100%の噴射量を決めます。
気にするのはグラフの傾き加減だけです。
グラフの傾きを調整して、半クラで走り出せる程度にもっていきます。
そしたらタブレットを担いでログを取りながら走り回ってきます(^^)/
走りだす前にタブレットのログスタートボタンを押して、タブレットをリュックにイン♪
走ってるときはタブレットは見ません。
概ね10分間くらいのログデータがこちら。

青いのが回転数で、5000rpmまでまわってますね。
これは5000rpmでやめてるんじゃなくて、そこまでしか回らなかったんです。
ただ、みるのは回転数じゃなくて、エンジン負荷と噴射量です。
上のログから一部分を拡大してみます。

青が回転数、オレンジがエンジン負荷で、3500rpmからの追い越し加速です。
アクセルの開け方としては、巡航状態から10%ほどクイッと開けた感じです。
それでもオレンジのグラフは開け始めが高くその後下がっていきますね。
このオレンジのグラフと比例して噴射すると、ちょうど加速ポンプのように燃料が噴射されるんです。
なので、こんな簡単な一直線のマップでもちゃんと加速ポンプなみに機能するんですね。
横軸27あたりから回転上昇がにぶってて、横軸35あたりからオレンジのグラフが上がり始めてますね。
このあたりが燃調が合ってなくてエンジンが吸えなくなってることを意味してます。
ということで、回転数は無視してこの位置のエンジン負荷を読み取り、そこの噴射量を微調整します。
そうすると、結果的にほぼ一直線のマップになってきます。
こんなことを繰り返し、4500rpm以下なら2Dマップでもそん色なく走れるようになりました。
で、このときの最大進角がBTDC28でした。
最大進角だけをBTDC35にしてみます。

はい♪ 8000rpmまで回るようになりました(^^)/
といっても絶好調なのは6500rpm程度までで、そこからは無理やり引っ張る感じです。
ここら辺が2Dマップの限界のようです。
たぶんこのエンジンは6500rpmあたりから吸排気効率が上がってくるようで、エンジン負荷だけに比例しなくなってきます。
ということで、今後は6500rpm以上は回転数に対しても変化を付けて3Dマップにしていけばいいわけです。
点火のほうはまだまだ2Dマップで合わせていって、もういいかな!?となったら負荷がかかったときを遅角させていけばいいわけですね。
これでも街乗り~高速で法定速度は何のストレスも無く乗れるので、ここから先のセッティングはオーナーさんのお楽しみということでヾ(≧▽≦)ノ
以上、Z1100GP初期セッティングでした(^^)/
オーナーさん、お迎えお待ちしておりますm(__)m