V140インジェクション修正完了(^^)"> V140インジェクション修正完了(^^)">

V140インジェクション修正完了(^^)

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あんまり長期間にわたって色々やったんで、何をやったか忘れそうですが(笑
V140インジェクションタイプの修正は、これでいいんじゃないかってとこまで出来ました。
散々お待たせいたしました。
 
あとは車検取るだけだったはずのエリミもだいぶお疲れです。
 
 
さて、今回の修正の目玉は冷間時の始動性向上でした。
実験当初は真冬の気温0℃~5℃で、え? こんなに動かないのか┗( ̄□ ̄||)┛
と、作った本人がビックリした次第でして(^^ゞ
 
それから実験に実験を重ねて、クランキング時のかかり具合をみてコールドスタートなのか
ホットスタートなのかを判断するコールドスタート制御と、エンジンが暖まるまでのつなぎ制御をする
オートウォームアップ機能を作りました。
 
インジェクションはキャブよりはるかに細かいセッティングが出来るけど、その分すんごくシビアになって
エンジンを始動するだけでも大変です。
SP-TDCは通常のECUよりはずっと簡単なセッティングにしてますが、それでも最初に始動させるのは
大変でした。
 
今回の修正で、初期設定のままや大ざっぱなセッティングでも、とりあえずエンジンは始動するってとこまできました。
これで初期導入は格段に楽になると思います。
 
んでは、オートウォームアップ機能を動画にまとめてみましたんでご覧ください。
オープニングのキャブからの吹き返しは、褒められたもんじゃないけど
なんかカッコ良かったんで撮ってみました(笑
 
最初は今日の初始動でコールドスタートです。
もう気温が高くなってきたんで、オートウォームアップは30秒で終了しました。
これが気温5℃くらいだと2分くらい続きます。
 
その次は、オートウォームアップ中にアクセルをあおったらどうなるか。
今までの実験では、極力アクセルをあおらなくてもかかるように調整してきましたが、
実際の場面を想定して思いっきりあおってみました。
それでもオートウォームアップは正常に機能するのが確認できました。
 
それから暖まってからのホットスタート。
これはオートウォームアップは10秒で終了しました。
 
最後に、オートウォームアップ終了を待たずに発進した場合。
フロントブレーキをかけたまま半クラッチでエンジンに負荷をかけてます。
空ぶかしではオートウォームアップは継続しますが、エンジンに負荷がかかるとオートウォームアップは解除する
ようにしました。
 
あと、動画は撮れませんが、信号待ちや発進時のエンストを想定して、
オートウォームアップ終了後、キーをOFFせずエンストした場合の再始動はオートウォームアップしないように
してあります。
 
それと、セッティングが決まってしまえばそんなことはないんですが、初期設定のときにはどうしても
カブってしまう場合がありました。
なので、クランキング時に設定値以上噴射してもかからない場合、噴射カットするようにしてあります。
これでカブったとしても、そのままクランキングを続ければかかります。
 
色々計測するんで、どうしても走行テストまではできないんですが、停車状態でできる実験は全てやったと思います。
 
 
オートウォームアップ機能はこんな感じです。
ただ、誤解しないでほしいのは、先日HAKUBIさんがコメントしてくれたように
これはあくまでもセッティングを容易にするためのサポート機能です。
 
暖機運転をフルオートにする機能ではないです。
 
これ、言い訳がましいし、また炎上するから言いたくはないんですが・・・
 
どうせフルオートにする技量がないからサポート機能でごまかしてんだろ という人もいるでしょう(笑
そう思う人は買わなくて結構(^^)b
製品の性格が全く違うので、他のECUを買ってください。
 
そもそもキャブのセッティングの楽しさをインジェクションでもできるように、
旧車でもインジェクション化しやすいようにというコンセプトなので、追加の温度センサー無しで
しかもセッティングの楽しみを奪わないように今できるだけのことをしました。
シビアすぎるインジェクションのセッティングを、直観的にセッティングできるようにこだわってプログラミングしました。
 
今のインジェクションを否定してるのではないです。
キャブと同じく素晴らしいものだと思ってます。
でも、コンピューターが全て管理してるから、セッティングの自由度はありません。
かといって全部をセッティングできるようにしたら、難しすぎてとてもキャブのように動かすこともできません。
 
SP-TDCはキャブでもなく、一般のインジェクションでもなく、電子キャブ的なことなので
今回のオートウォームアップのプログラムも、ユーザーがセッティングに専念できるように
わかりきったことや最低限のことだけを制御するように心がけて作りました。
いわばキャブ本体がやってくれていること+αをプラグラムした感じです。
 
 
それから、今回の修正でもうひとつ大きな修正があります。
こちらでテストできないし、画像とかも載せようがないので記事にしてませんが、大気圧補正を追加しました。
 
テストはV120をご使用のKZ1136Jさんがかってでてくれました(^^)
 
KZ1136Jさん、ありがとうございますm(__)m
 
SP-TDCはエンジン負荷を拾うのにバキュームセンサーを使ってるので、標高が高いところで
気圧が下がるとバキュームセンサーの値に反映されます。
なので理論上、気圧が下がればそれだけ噴射量も減る方向にいくので特別大気圧補正はつけていませんでした。
が、やはり理論と実際は違ってて、セッティングを詰めれば詰めるほど標高差による影響が出ました。
設計の考え方が間違っていたようです。
 
ただこれも、大気圧補正マップのようなものはつけたくないので、KZ1136Jさんにご協力頂いて
新しいアルゴリズムでプログラム変更しました。
こちらも追加センサーは付けたく無かったんですが、残念ながらKZ1136Jさんにはバキュームセンサー2個づけで
テストして頂きました。
V120ではこうするしか無かったんですが、V140では追加のセンサーはV140本体内に仕込むことが
出来たので、追加の外付けセンサーは回避できました。
 
こんな感じで、本体内に大気圧センサーを仕込みました。
大気圧センサーで大気圧を計測して、バキュームセンサー値に補正をかけてます。
これで平地と全く同じ動作をするようにして、今までより正確に気圧が下がった分だけ
噴射量を減らすようにしました。
 
なので、こちらはセッティング項目もマップも全くありません。
標高を気にせずそのままセッティングできるようにしてあります。
もちろん、標高が上がれば空気は薄くなるので平地と全く同じにはなりません。
でもこれで遜色なく走れるはずです。
 
 
それから それから。
 
今回からおだ。さんがブログ再開してますので、そちらもご覧ください(^^)
 
一緒に仕事してるから同じような内容にはなっちゃいますが、おれが製品開発、
おだ。さんがユーザーサポートって感じでやってますので、違った目線で書ければと思ってます。